2019年1月おすすめ



 安倍自民党政治は執拗に憲法を変えようとしています。今回は国民の「いまは憲法を変える必要はない」という良識で跳ね返されました。この憲法を変えたいという権力者の策動は今日きのうに始まったものではなく、当店にある60年ほど前の雑誌の中にも「選挙で保守党が負け憲法を変える狙いが頓挫した」というニュース記事が見られるように、自民党はずっと、この国の権力をしばる装置をその効力のないものに変えようとしているのです。憲法は権力者を縛るものでもあるのだから。

 でも、私たちは国の根本法である憲法で私たちに与えられている権利を、眺めてみたり、この憲法の持つ意味を自分の頭で考えているのでしょうか。

 ずっと使っているテレビだって、説明書を開いて使い方を確認することはありますよね。そんな感じでいま憲法、再確認してみませんか。


日本国憲法

写楽編集部編集  小学館

 

見開きに小さく「愛と平和と自由のために」と入っています。ああ正しくそうだよな、と。この本は1982年に小学館から「一億一千万人のだれもが楽しく、読みやすい」ようにと作られたもの。憲法全文が読みやすくレイアウトされ本文の下には使われている語句の説明もつけられており、写真もキレイです。

憲法の創造力

木村草太  NHK出版新書

 

若い憲法学者の本です。コンパクトな憲法入門の本ですが、展開がおもしろい。

より良い社会をつくるためのルールとして憲法の持つ力を「創造力」をツールと考えて話を進めて行きます。

人権の歴史と日本国憲法

浜林正夫 学習の友社

 

「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」として日本国憲法をとらえようとする本です。それは憲法第97条の「現在および将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたもの」ではこの憲法をいま生きている私たちが守る意味も理解できるのではないかと思います。


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